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エネルギー自立地域 eE=rW^2

こんにちは。
「ミシェルカミロのシャツの柄とトマティートの髪型が音色とリズムに与える影響」が気になって熟睡出来ないひげチョビンです。
あ、眠れないのは、暑いからだと思います。
昨日、JIA主催の「欧州のエネルギー自立地域」というセミナーに行ってきました。
スイス在住の環境ジャーナリスト 滝川薫さんと、ドイツ在住のジャーナリスト&環境コンサルタント 村上敦さん、それと建築家の彦根アンドレアさんという豪華キャストでした。
ドイツやスイスは今や世界最先端の環境共生・再生可能エネルギーの自立立国を目指す国。
その地に身を置く方々の、新鮮なお話を聞くことが出来ました。
まずはドイツ。京都議定書で決められたCO2削減目標。日本は減らすどころか大幅に増えてしまっている・・・というのは以前もちょっと書きましたが、ドイツは確実に減らしているそうです。
様々な取り組みがある中で、地域内で循環する仕組みを作り上げていることが大きな要因だ、ということがわかってきました。
日本でもこれから頑張って取り組んでいこうとしている「再生可能エネルギー」例えば、太陽光発電や太陽熱温水設備、バイオマス燃料などですが、日本の仕組みでは、地元は儲からないんですね。大手企業やコンツェルンなどが一手にその恩恵を独占してしまう傾向があると。
だから、地元はあまりありがたみがなく、普及拡大にもつながりにくくなるのだとか。
ドイツではそこに着目し、「地域でつくる」「地域で賄う」「地域のエネルギーを他に売って利益を共有する」というようなシステムを作ったそうです。それにより、地域が結束し、仕事が増え、豊かになるのだとか。
ですから、基本は「環境」よりも「儲け」なんだと。
確かに、理想論ばかり言ってても、生活が成り立たなければ元も子もない。
「同じ地域の中で、お金もエネルギーも循環させている」
これが、エネルギー自立が出来ている地域の強みなのです。
太陽光発電に関しても面白い話がありました。
いまドイツでは年間の発電量に占める太陽光の割合は、4%程度。
しかし、晴れた日の日中には、使用量の40%を太陽光発電の電気が賄っているそう。
今後、太陽光発電の設置が増えてくると、晴れの日は電気が有り余って捨てるようになるだろうと言われている。
だから政府も急激に成長させすぎた太陽光発電の取り組みもブレーキを掛けていくと決めてるようで。
また、太陽光で足らない電力はバイオマス燃料発や天然ガスを使ったもので補えると考えているそうです。
ドイツの農村ではバイオエネルギー利用も盛んで、バイオエネルギー村と言われる村が70村あり、エネルギー自立出来ている村が多く存在しています。
ある村では、今までは年間の熱料金2500万円を他国に払っていたのが、バイオマスに取り組み後は、地域内でお金が循環するようになり、かつ、余剰電力を売ることで6000万円の収入が増えたとのこと。
すごいですね~。
オーストリアのある州は2050年までに熱・電気・交通を自給することに決議したそうです。
水力発電とチップボイラーと再生可能エネルギーと・・・
太陽熱温水器は一人当たり0.5㎡の設置義務もあるとか。
すごいですね~。
ワイルドですよね~。
その他にも風力発電への取り組みや民間のエネルギーサービス会社の設立や地域の価値創出を最大化する工夫。
それが、「環境問題」から来るのではなく、「地域を自立させる」という発想から来ているのだということが意外でした。
これ、話を聞いていて思ったのですが、日本の林業再生の取り組みとも繋がると思うんですよね。
参加した方からのお話で、
「ドイツ・スイス・オーストリアには非常に素晴らしいお手本がある。大幅に遅れをとっている日本はある意味ラッキー。だが、ただ真似をするだけでなく、日本オリジナルの取り組みもしたいね」
との言葉に、なぜか胸が熱くなりました。
ちなみに、ヨーロッパ諸国で、エネルギーの自立を謳っている国は、みな原発を廃止することに決めたか、そもそも使っていないか、なんだそうです。
だから、フランスは違うんですね。
いつも長くなってしまいますね。これでも言いたいことの半分も言えてなく・・・文才なし・・・
それではまた。
ごきげんよぅ~