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癒しのたてもの


こんにちは。ししまるです。
以前、静岡に旅に出たときの写真を紹介します。
ずーっと行きたいなあと思っていた所に、行ってきました。
上の写真は、ねむの木こども美術館「どんぐり」です。
女優の宮城まり子さんが創設した「ねむの木学園」の障害ある子供達の
絵を飾るために作られた美術館です
設計は藤森照信氏(共同設計者有)で、タンポポハウスや、ニラハウスや、高過庵(たかすぎあん)や、焼杉ハウスや、とにかく色々な風変わりな建物を設計されている方です。
この、「どんぐり美術館」もみる角度によって印象が変わる不思議なカタチ。
外も中も、鉄・漆喰・無垢の木など素朴な素材で仕上げられていて、近付くだけでやさしい気持ちになれる建物です。


入口の屋根を支えるのは、本物の「枝」です。


屋根は銅板で、手加工で柔かい表情を作っていました。
秋野不矩美術館へも足を運びました。
ここも藤森氏の設計です。
形は違えど、同じ雰囲気を感じます。


この建物も、土や石や木を使った、「愛情あふれる」建築です。

訪問時は雨が降っていたのですが、壁面から飛び出る“木製樋”から雨水が滝のように流れ落ちて来ます。
壁も濡れた所と、そうでない所とで風合いが変わり、とても良い雰囲気をかもし出しています。
内部は靴を脱いで入るのですが、無垢の床の気持ちの良いこと。ワラを混ぜ込んだ漆喰壁と相まって、雨なのにとてもサラリとした気持ちの良い空気感で、くつろげました。(展示してあった絵のことは、ほとんど憶えてません)
どちらの建物も、工業製品では決して出せない“味わい”があります。
いつの時代も、人の心に響くものは、どこにでもある“素材”です。
トレカーサ工事のつくる家も、無垢の床と漆喰や和紙などで、「藤森建築」に引けを取らない、気持ちの良い室内空間が出来ると自負しています。
現場見学会の際には、ぜひお立ち寄り下さい。

最後に、同じく藤森氏設計の「高過庵」のご紹介。(ここは訪問していません)
背の高い樹の幹をそのまま建物を支える柱にして、てっぺんに茶室を乗っけたもの。
はしごでよじ登っていくのですが、人の重みでかなり揺れるそうです。
(構造上、問題ないように考慮してあるそうですが)
大人三人が入るともういっぱい、という程度の大きさですが、その窓から眺める景色は「格別」だとか。
いい歳した大人(設計者)が、てっぺんに上って、(風で)揺れる揺れる~とうれしそうに騒ぐ姿を見ていると、男っていつまでたってもバカ(失礼!)否、心は少年だな~と感じずにはいられませんでした。
でも、そういう少年の心があるからこそ、出来るんですよね。こういう素敵な仕事が。
大切にしたいですね。